その67 |
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コンプレックスという |
よろしかったら感想聞かせてください〜 |
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「男はコンプレックスといううぬぼれが強いから、悪いことしちゃったなと思いたい。 自分が被害者だなんて、思いたくないの。 女はその逆、被害者でいるほうがメリットがあることを本能的に知っている。 」
という文が雑誌に書いてあった(原文のママではありません。 私の脳に残っているのはこんな感じ)。 書いたのは、美輪明宏さんだ。 昼、ランチが運ばれてくる間に、ヒラヒラとめくっていた雑誌にあった文。 読者からの恋愛相談への答えの一部分だ。
「男はこう、女はこう、とひとくくりにして物をいうのは大嫌い」と最初に断りを入れてから、文頭のような意見をおっしゃっている。 コレをよんで、なるほどな。 と感じた。
別れた元彼氏と何人かは「たまに連絡をとる友達」としてつきあっているが。 実際につきあっていたときの事、や別れた間際の話、を今すると。 ほとんどの元彼が「悪いことをしたな」みたいに言うのだ。 次に付き合った、彼氏のことを「俺のことを忘れるために付き合ったの?」とか言ったりする場合もある、あのなあ・・・。 私的には「???」って感じ。 分るだろうか?
「別れる」と決めたのは、二人なわけである。 どんな理由があろうとも、結果的には「同罪」だと思うのだ。 そこに被害者も加害者も無い。 相手に新しい好きな人ができて、別れる。 と決めたとしても。 別にそれについて「ごめんな」と言ってもらっても・・・なんというか・・・あまり気持ちが良く無い。
美輪さんの言葉から私の現実を見てみると・・・ 「みんな、自分が振った」と思いたい。 ということなんだろうか?
よく思い出してみると・・・。 付き合っている最中に何度か「どうして私みたいな女を選んだの?」と深く考えもせずに、彼氏に聞いた事がある。 私は「・・・が良いなって思ったから。」というような単純な「ちょっとした誉め言葉」が聞きたかっただけだったのだと思う。 予想に反して、彼達の口から出たのは・・・
「え? 最初に選んだのは、僕じゃないでしょう? 君でしょう? どうして君は僕を選んだの?」
という「質問を質問で返すウルトラC」が多かった。
「え?」とフに落ちない感じを持ちながらも「あ、なんか眼が良いなって思って・・・」とかアヤフヤに答えていた記憶がある。
これも同じ原理なんだろうか?
「自分が選んだんじゃない、自分は選ばれたんだ」 と思うことで、自分のコンプレックス、うぬぼれが満たされる・・・ということなんだろうか?
つまり、最初は「女性から口説かれる」ほどの良い男で、最後は「自分から振ってしまえるほどの良い男」でいたい・・・という事なんだろうか?
つ・・・都合が良すぎる・・・(笑)。 っつーかズルーい(笑)。 まぁ、過去になってしまったら、思い出を、どう装飾しようとも自由ではあるけれど。 それにしても・・・彼らの過去の中の「私」というキャラは「自分からせまって、最後には振られた」という人になってるって事だよね? ・・・ちょっと複雑ぅ〜、なんかださ〜い。
それにしても・・・被害者ぶることでメリットがある・・・と感じる女性って最近は少なくなってきたのでは無いのだろうか? そうでも無いのかな?
人と知り合った、お互いに好きになった(または好きになったと錯覚した)、付き合った、何かが違うとどちらか、もしくはお互いが思った。 別れた。
このプロセスの中に、被害者も加害者も無いような気がする。
たとえ知り合って、一回きりのセックスで別れが来たとしても、ムリヤリされてしまったワケでなければ、同罪だと思う。 上のプロセスの速度が増しただけ、という気がする。
女性が恋愛という土壌で、自分を「被害者」と考えてしまいがちな理由の一つに、「妊娠する可能性がある」という「後に残る」事実があると思う。 別れてしまっても、次の生理が来るまではどうしても気持ちがスッキリしない・・・。 そんな感じを男性が実感するのは難しいだろう。 そう考えてみると、フェアーに恋愛するためには避妊は絶対必要だよね。 被害者ぶってるのって、格好悪いもん。
そういえば、「私はあの人に捨てられたの」と女性から聞く事はあっても、男性から「俺はあいつから捨てられたんだ」という言葉を聞くことって無いなァ。 これもコンプレックスからくるうぬぼれ・・・のなせるワザなんだろうか?
美輪さんの言葉、というのは、いつも「ひとこと」だけが心に残り色々考えさせられてしまう。何度か、渋谷のもう無くなった芝居小屋ジャンジャンの前で見かけたことがあるけれど。 「男」とか「女」とか「年齢」とかそんなものをスコーンと通り越して存在しているような感じの人だった。 スラッと大きく。 背筋が伸びており。 綺麗なパープルのロングの毛皮や、真っ赤なワンピースを着ていた。 「ごーじゃす」 という感じだった。 ある意味、素肌を晒さなくても、あれだけゴージャスなわけで、叶 恭子さんなんかよりズッとレベル上のゴージャスさップリだったと思う。
コンプレックスといううぬぼれ」という言葉が心にトゲみたいに刺さっている。 私にもあるはずの・・・コンプレックスといううぬぼれ。 もっと良く考えてみたい。 考えてみなくちゃ。
こう思える文を見つけられるのはとても嬉しい。
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