その68

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 お互いの傷を晒す。 そんなことで急に心の距離が縮まる事がある。 でも、それはあくまで「偶然に見つけてしまった」「偶然に見せてしまった」あるいは、「親しくなりたいが為に傷を晒した」場合のみ有効な手段のような気がする。

 

 ある人は、ワタシと親しくなろうと躍起になり、わざわざワタシに傷を付ける。 その傷をあたかも今見つけたようなフリをして「癒してあげるよ」なんて反吐が出るようなことを言う。

 

 あなたが付けた傷をワタシが誰に癒してもらうか? あなたが決める事ではない。 傷をさらす、自分の弱みを見せる、隙を相手にうかがわせる・・・というのは、愛情の一歩手前の表現なのだ。 無防備、それは限りなくセクシーな事だと思う。 

 

 ようは北風と太陽って事だ。 

 

 攻撃されて、傷つけられて、それでもその傷を相手に晒すわけなんか無い。 人はコートという自己防御の上着の前を一生懸命に合わせる。 そして、攻撃してくる北風を一生懸命睨みつけることだろう。 

 コートの下の傷は絶対に見つける事などできない。 たとえ、チラリと見えたとしても、触ること、いたわること、癒すことなど出来やしない。

 

 「好きだからいじめた」

 

 そんな小学生みたいな言訳なんて聞きたくはない

 

 暖かさを感じて、安心すれば、だれだって思いコートなんて脱ぎ捨てたいんだ

 

 

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