その41 |
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おとぎの国 | |
小学校中学年ぐらいから、ずーっと近眼です。 今でも、近眼バリバリです。 近眼歴は長いのだけど、実際に「メガネ」というのを手に入れたのは、20歳になってからでした。 というのも、メガネのフレームがめっちゃめちゃ似合わない顔なのです。 私。 そんな理由で、ずーーーーーーーーーーーっと「メガネご法度」で、裸眼(現在はコンタクト愛用)で生活していました。
初めてメガネを作ろうと思ったきっかけは、海外旅行に行くことになったから。 空港の乗り換えとか、言葉もわからない上に、字まで見えなかったら「完全にアウトじゃん!」とビビリまくり、初めてのメガネになったわけです。(当時、右も左も0.4ぐらい)
夜、注文したメガネが出来あがり、それを取りに行き。 ドキドキしながらかけてみました。 ・・・唖然・・・。
「こ・・・これが本当の世界だったのか・・・」 って本当に思った。 ぜんっぜん別世界なんですってば! 近眼の世界と「普通」の世界ってば!
まず「星は点だった」っていうのに驚いた。 昨日まで裸眼で見ていた星は必ず、ぼんやりとした光の陽炎みたいなのに包まれていて、ホワホワと輝いていたんですよ。 時々2重になったり、3重になったり(それは乱視も入ってるんだって・・・)ね。
そして「月は丸かった」。 月も、星と同様。 満月であっても「ぼやぁーん」と光が周りに何重もあったんで「ちょっと歪んで」見えていたわけですね。 そのまま、あんまり不思議なんで「夜のドライブ」に連れていってもらったんだけど。 「夜景のライト」は流れて繋がってないし、道はキチンと道だし・・・。 「ち・・・ちがう・・・こんなんじゃない・・・」 という思いがグルグルしました。
で、メガネをかけて、一番驚いたのは・・・。 自分の顔。 ドヘーッ!でした。 「なんだよ、こんなにソバカスあったのかよ!」「なんだよ、この眉毛!」「なんだよこの!!」の連発。 驚いたー。 もちろん、その後は、鏡の前でメガネかけたまま素っ裸になって、色々点検です(大バカ)。
落ちこみました。 2、3日、ドォーンと。
それ以来、セックスするときに「ライト付けたまま」っていうのを頑なに拒否するようになりました。 もちろん「見られる」のがコワイというのが第一なんだけど、それプラス「ハッキリ見る」のがコワイ。 という意志も働いてると思う。 「あんなもんや、こんなもんが、ハッキリ見えちゃって、その瞬間スーッと気持ちが覚めちゃったら・・・こ・・・コワッ」(ブルブル)って感じ?
でもこの間、冷静に言われました。
「あのな、近眼っていうぐらいだから、”遠くのものは見えませんよ、でも近くのものは良く見えるんですよ”ってことやで。 いまさら、何言ってるン?」
だってよ・・・。 確かに・・・。 マッツアオです。
みんな、そんなに見えてて大丈夫なの? 良く、見えるようになって、早、ン年。 未だに「見えなかったときのおとぎの国」に戻りたいです。
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