その47 |
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種の保存の法則? | |
友達や家族や、知り合いの「死」を考えさせられることが起こるのは、とてもコワイ。 寂しいというよりもコワイ。 自分の「死」に対してもそうだ。
そういうニオイを嗅いでしまったときに。 自分の中にブワッ! とトテツモナイ欲求が盛りあがってきて。 驚いた。 それは・・・ 「ものすごくセックスがしたい」 という欲求だ。 それは、瞬間的なものだったけれど。
「性欲」というような肉体的な感じとは全然違っていた。 初めての経験だったので、自分の様子を自分でよくセンサーしてみていた。 「肉欲」という感じでは無いし、もちろん「好きだから」という理由から来るものでもない。 魅了される相手に欲情させられたわけでもない。 なんというか、「他人」の生きている暖かいに「体」を使って、強烈に「生きている自分」というのを確認したい!という感じに近いだろうか?
これは、もしかしたら現実逃避なんだろうか? 戦地で、もう絶対に助からないという状況になるとオナニーをしだす人がいる・・・という話も聞いたことがあるし。 一種の「麻薬」を欲しがるように、自分を「撹乱」してしまえる状況に逃げ込みたいんだろうか?
こんな時に、こんなことを考えてしまう自分を、少し「不謹慎なのかもしれない」と反省してみたりもしたのだけれど。 セックスって不謹慎なことだったんだっけ? それすらも、ちょっとアヤフヤだ。
とにかく、私は、「死」のニオイから、性的興奮から来る欲求以外の「セックス」への欲望を感じた。 これって種の保存の法則にしたがってるってことなのだろうか?
「死」という漠然としたものから、自分の「死」を無意識に想像し「種」を残そうと、動物としての自分の体か心か? どちらかが、もしくは両方が「セックス」という信号を送り出したのだろうか? とても不思議な体験をした。
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