その51 |
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プロテクション(避妊) | |
セックスの避妊具として一番ポピュラー、なおかつ信頼されているものはやはりコンドームだろうか? 去年、やっと日本でも入手可能になった低量ピルと併用すればもっと「避妊率」は上がるだろう。
避妊という面だけでは無くても、「ピル」と「コンドーム」の併用は良いことだと思う。 もちろん、エイズや性病の予防という意味での「コンドーム」利用というのもあるけれど。 例えば、パートナーがお互い「エイズ、性病に関してはオッケイ」という場合でも。 2人で両サイドから協力しあえるのは良い事だと思う。
●望まない妊娠
私はラッキーにまだ妊娠をしたことがない。 ラッキーというのは、望んだことが無いからだ。 それに、「してしまってもおかしくは無い」ような事も何度かあった。(例:コンドームが途中で外れていて気がつかなかった、 コンドームに穴が空いていた、 コンドームが射精のとたんに爆発した・・・等々)
私の周りには、堕胎をした女性が何人かいる。 ほとんどの場合、彼女達は「大丈夫」「し方が無い」「大したこと無いよ」と明るく言ったりしていた。 でも、術後に隠れて泣いていたり、落ちこんだりしていたのを私は知っている。 もちろん、殺されてしまった胎児に対して「可哀相」という気持ちが無いワケでは無い。 でも、どちらかというと、実際に知っている「彼女達」のほうにより多く同情してしまう。 彼女達の痛みを想像してしまう。
「もしかして・・・」と生理が遅れたときに、相手の男性に打ち明けても、満足のいく反応を私自身は得たことが無い。
「責任をとるよ、結婚しよう」 こう言われても、全く嬉しくは無かった。 結婚がゴールだとは到底思えなかったし。 どちらかというと「自分の人生が足止めされる」ような気すらしていた。
「そうなんだ、ちゃんと来るといいねぇ〜(生理が)」 と言われた時は、なんだかすごく彼氏が遠く感じた。 「あ、やっぱりなんだか他人事」と感じた。
「えっ?いつ?いつだっけ?」 と、セックスを実際にした日を、言及されたときには「パニックになられても困るなぁ」と。
でも、一番ムッとしたのは・・・ 「え?産んでくれる?俺の子供?」 と言われた時だ。 なぜなら、その彼は既婚者だったのだ。 当時、かなり好きで、かなりハマって、全面的に「愛しとりまっす!」状態だったのだけど。 その無責任な(私に対してだけではなく、自分の守るべき奥さんに対しても、子供に対しても)ヒトコトで、気持ちが完全に醒めてしまった。
たぶん・・・どんなヒトコトも、「妊娠したかもしれない・・・」と不安になっている女性に対して「適正」といえる言葉は男性側(当事者)からは無いような気がする。 それでも、ムリヤリ、これだったら良いかな? と考えられる言葉を選ぶとしたら。 「そうか、もうちょっと待って産婦人科に一緒に行こう、検査をしてもらって一緒に考えよう」 だと思う。
男性が産婦人科にお腹の大きくなっていない女性と行くのは、かなり勇気がいることだと思う。 産婦人科は「女性の園」だ。 「妊婦の園」だ。 最近だと、壁紙は淡いピンクで統一されていたり、かなりラブリー指向が強い。 でも・・・だ。 もし、もしも、妊娠していて堕胎したい場合。 2人とも「殺人の荷担者」になるワケだ。 女性側は、どうしても「体」を痛めつけ、一生忘れないだろう「記憶」を痛めつけ、「心」を痛めつけることで対価の支払いを済ます。 その「同罪」の男性なわけだ。 「恥かしい」ぐらいは我慢してもらいたい。 自分のプライドぐらい傷つけても良いだろう? と思う。
やはり、望まないうちは徹底的に避妊をしておいた方が良い。 お互いの純粋な気持ちを表せるはずのセックスが、見たくも無い相手の本音を見せつけて。 通常よりも早めの「別れ」を運んできてしまったりするのだから。
●避妊
私自身は、結構、長い期間、経口避妊薬、通称ピルを飲んでいる。 かれこれ7年ぐらいになるだろうか? 肝臓のために時々、数ヶ月抜いたりもしているけれど。
初めの頃は、日本の産婦人科で検査をしてもらい、話し合い中量ピルを処方してもらっていた。 結構知らない人が多いのだけれど。 去年日本で認可されたのは「低量ピル」で、それ以前は「中量ピル」が産婦人科でずーっと買えたのだ。(中量、低量の差はホルモンの含服量です。) 確かに、ホルモン含服量が多い中量のほうが副作用が多い。 といっても、私の場合は「ちょっと眠い」とか「ちょっと気持ち悪い」程度だったけれど。
香港の薬局で「低量ピル」を見つけたときに、色々情報を集めてみた。 香港ではかなり昔から「ピル」(色々な種類の)が薬局でカンタンに買える。 医者と相談して使ってみた。 手に入りやすいのは低量ピル、ドイツ製かベルギー製のもの。 ドイツ製のトリキュラーというのを飲んでみた。 副作用も無く、未だにそれを愛用している。
私がピルを飲む理由は。 「特定の男性」と生でセックスをするためだ。 もちろん、ピルを飲んでいてもセックスからエイズや性病が移る可能性は残る。 それでも、私は「生でしたい」男性、それほど惚れた男性から病気を移されて、それで死んでも良いやと思える男性とだけ生でスル。 それだけ「特別」なのだ。 しかし、そう思える男性に限って「毎年、エイズと性病の検査は欠かさない」人だったりするわけだ(笑)。 だからといって、それを人に薦めたいとは思わない。
そこまで腹を括れない場合は、やはり「ピル」と「コンドーム」の併用が一番好ましいというか安全な気がする。 ピルを飲んで、お互いに毎年血液検査に行き、なおかつ「絶対に浮気はしない」というのだったら、まぁ、それも安全か。
●レイプ
ネットサーフィンをしていると、色々な人の意見が読める。 それが楽しみでもあるのだけど、時々恐くもある。 人間の普段は隠れているであろう欲望まで曝されているから。 「どうしても、ムリヤリレイプしてみたい」という人や、病的に「生で中出し(相手が嫌がっていても)」にこだわったりしている人の意見を読むと、ちょっとゾッとする。
まぁ、人の性癖に口を出すのは野暮だと思っているし。 SやMのように、望む人どうしがマッチングされれば問題は無いのだと思う。 それに、考えているだけで妄想だけで済んでしまう人が大半だとも思うし。 もし、自分1人の「欲望」だけを満たすために、妄想を現実にしてしまったとき。 その人は犯罪者になり、人から恨まれるべき存在になるのだろうと思うし。
以前、アメリカ人女性と話をしていたときに、こういう事件のことを聞いた。
テキサスのある街で、レイプ事件が起きた。 レイプされかけた女性は、レイプ犯人に直前にコンドームを渡した。 そして、レイプされてしまった。 レイプ犯は捕まり、裁判になった。 一審の判決は「コンドームを渡した、ということは、その相手とセックスをするということに同意したことになる。 だから、レイプではない」というモノだった。 でも、その被害者の女性がコンドームを渡したという裏に隠された本当の意味は。 「この際、レイプされるのはもう諦めよう。 でも、レイプされてエイズまで移されたりしたら、殺されるのと同じだ。 だったらコンドームを付けてもらおう」 と言うモノ。
同じ女として、その心理が良くわかる。 もし、その犯罪が「レイプ」として認められないのだったら。 レイプとして認められるために、女性は、死ぬまで抵抗しなければならないのだろうか? 昔の日本女性のように舌噛みきって死ねというのだろうか?
私は、その加害者の女性は「機転の効く人だな」と思った。 裁判はやりなおしになり、レイプ犯はレイプ犯と認められ、服役させられた。 当たり前だ。
その話を聞いてから。 しばらく、自分のお財布に一つだけコンドームを入れて置くようになった。 お前は中学生の男子生徒か! って感じだけれども。 もしも・・・の時の為に、と。 アメリカ人の友達(NY産まれ、NY育ち)も数人、同じようにしていると言っていた。 レイプよりもエイズのほうが怖い。 自分が死んでしまうだけでなく、周りの人まで殺してしまう凶器をパスされるようなモノだ。
●プロテクション
自分や、好きな人を「守る」というのは愛情の一番原始的なことでは無いのだろうか? と思う。 セックスを上手に使って、好きな相手を楽しませる。 楽しんでいる相手を見ながら自分も楽しめる。 快楽を追求しようとすると、その裏には必ず「相手のことを思いやる」事が見えてくると思う。 相手がどうしたら一番気持ち良くなるのか? 自分がどう動くと喜ぶのか? それが両サイドから発信されて能動と受動が行ったり来たりするから「深い快楽」に結びつく。 相手を思いやる気持ちが「避妊」という形になるのも悪く無いと思う。 お互いがお互いのことを思いやるから避妊までも楽しい。 避妊するから、心おきなく楽しめる。 そんなものでは無いのだろうか? 避妊に関しても、どちらか一方に頼りきりにならず、共同でできる。 そんな関係が理想だと思う。
全然関係が無いのだけど・・・なーんで神様は「セックス」と「子作り」をイコールで結んじゃったんでしょうねェ? ←いきなりくだける。
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