2000年 3月18日

自分更新日記

 テキスト庵

 

 

S M T W Th F Sa

 

 かなり昔、すごーく昔、とても「SM」というものに興味を持っていたことがあります。

 

 あ、でも、「したいの!」とか「されたいの!」というような類の興味じゃなくって。 なんていうのかな「どうして、ああいった状況にわざわざ自分から入っていってしまうんだろう?」という、かなり単純な「?」でした。

 

 たぶんキッカケは澁澤龍彦さんとかの本を読んで、アベサダという女性の存在を知って、その女性を最後まで彼女を弁護していた、日本の性心理学者の先駆けだった「高橋 テツ」という人の本を読んだからだったと記憶しています。

 初めて読んだのは文庫本だった「あぶらぶ」という本でアブノーマルラバーズの略語が題名になった本でした。 とても読みやすく「好むと好まざるとに関わらず、そうなってしまう人達」に対して、とても優しい目を向けて色々と説明した本でした。

 高橋さんの本は何冊か、貪るように読みました。

 そして、他には宝島から出ていた「変態さんいらっしゃーい」(題名アヤフヤ)という本も読んでみたりもしました。 まぁ、これは、ちょっと・・・エンターティメント系とでも言うか・・・なんかちょーっと眉唾くさいなーとか思ったけど。

 

 色々な人がいるみたいに、色々な性の嗜好の人がいるんだなぁー、なるほどなー、産まれつきっていうのもあるのかー、トラウマっていうのもあるしねー・・・ふんふん。 などと自分なりに消化しながら、結構マジで楽しみながら勉強(?!)していました。 知らないことを知るのは楽しいですもんね?

 

 で、その本を読んでいるときに、同じクラスの男性が「おまえ、何読んでるの?」といって私の本を取り上げたわけです。 私、別に、隠すつもりもなかったんで「んー、えすえむー」とか言いつつ、そのままにしていました。

 文庫本のカバーを取り、中を見た彼は、一瞬動きが止まりました。

「なに?・・・これ・・・」

と言ったきり、私の顔と本を口語に見ています。

「ん?だから、エスエムについての心理学の本」

といっても、「エスエム」の部分しか聞いていないようです。

「お前、変態だったの?」

「え?違うよ、そういう心の動きにちょっと興味があったから、読んでみてるんだよ。 けっこうおもしろいよ。 自分がやりたいわ・・・」

「そんなこと言ったって、興味持つってことは、自分にヤリタイって意志があるからだろ!」

と人の話も聞かずにすごい勢い。

 

 説明するのも面倒になっちゃって、なんだか適当に誤魔化しました。 それにしても・・・「変態」ってなんやねん?

 「やりたい人」と「やられたい人」がいて、それが組み合わさったら、人殺しにならない限りは「変態」なんて言葉では呼べない気がするんだけど。

 

 2人が(もしくは複数が)納得していて、そこに縛りたい人と縛られたい人がいたら、それはそれで良いと思う。 外野がとやかくいう問題では無い。

 私が興味を持っていたのは「じゃぁ、どうしていじめたい、いじめられたいのか?」って事。 

 

 結局、どの本を読んでも、そこら変はアヤフヤにしか書いていない(というか私が納得できるような答えは無かった。)

 

 最近、フッと思いついて・・・SM系のHPにいって、チャットしてみた。ものすごーく罪悪感を感じながら。 だって、自分はそんなことする気も無いのに、ただの「覗き見」みたいに色々聞いたら失礼かな? って気がしたんだもん。

 

 で、何人か「自称S」の男性とチャットをしたのだけど。 みんな紳士で真摯なのでビックリした。 私が自分の意志を話すと、よろこんで説明してくれた。

 みんなの説明はとてもわかりやすかった。

 

 ある人を愛するとする、その女性がMで、虐められるということで愛情を感じ性的に興奮する、つまりは「喜ぶ」と言う事が分る。 僕は、彼女を喜ばせたいと思う。 彼女が望むように、僕は、Sになる。 彼女が虐めて欲しいように頭を働かせて、想像力を最大限にいかして考え、プレイする。 

 ようはそういうこと、僕の場合「まずMがそこにいて」僕がいるんだ。

 

 とおっしゃった。 思わずうーん、なるほどー。 と思った。

 

 もう1人の男性は、普通の女性を少しずつ自分の好みにしていくのが好きで、自分の好みというのが「奴隷」のような女性で。 だから、少しずつ、理想に女性を育てていくのが楽しみなんだ。

と。 彼の場合は「まず自分のS」があって、相手をその理想に合わせて変えていく。 ということみたいだった。

 その人に

「じゃぁ、例えば、その彼女がまんまとあなたの理想通りの奴隷に育ったとすると もう普通の恋愛には戻りズライですよね? その場合、一生、その彼女を側においておくというか、在る意味、責任を取る心積もりってあるもんなんですか?」

と質問したら。

「難しいけど(彼は既婚)、一生懸命がんばって、彼女を一生僕の側に置いておくつもりだよ」

と言いきってくれた。

 

 なるほど、ツジツマ合うよね。 と思った。(なんのツジツマだ!って言うな!!笑)

 

 もう1人は、「SMプレイにセックスも持ちこむのは邪道だ」という究極の人だった(かってに決定!)。

 彼女の目を数秒見つめるだけで、彼女に「敗北」と「羞恥」「従います」という意志が見えるだけで良いんだ。 精神的な部分で、彼女に君臨できるほうが大切なんだ。 だって、そうなったら、その女は俺のヒトコトで死ぬんだよ。 死ぬってわかってる相手に「死ね」とは言えないしね。 でも、そこまで君臨できる、1人の人間にって事が重要なんだ。

 と・・・精神性をすごく重要視してるようだった。

 

 まぁ、考えてみると・・・自分にだけなついていて、自分の為に一生懸命に無様になってくれる相手・・・っていうのは、誰にとっても「いとおしい」とか「かわいい」と感じるものなんじゃないんだろうか?

そうすると、Sの気持ちっていうのは、なんとなく想像できる。

 

 じゃ、Mは? 

 

 相手に、完全にコントロールされることを望んで。 自分の意志を持たないことに喜びを感じて。 痛みすら「愛情」と思えるような?

 モノのように扱われる自分を楽しめるような?

 

これは、いつまで考えても分らない。 チャットに行っても、なかなかMの人と話をするキッカケって無いんだよねー。 うーん。 知りたい、知りたい。 誰か、説明できる人います?

 

 

 
             
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あ、無理にとは言いませんよ。

 
 

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