2000年 3月21日

自分更新日記

 テキスト庵

 

 

S M T W Th F Sa

 

 

 午後から、数時間フィリピン人のPちゃんと一緒にいた。 彼女とは、仕事とプライベートと、色々と縁があって一緒に過ごす時間が最近長い。 知り合って、まだ半年ぐらいだ。 彼女がこちらにやって来たときに、色々と世話をしたのがキッカケだ。

 彼女は英語とタガログ語しかできないので、色々変な経験も多いらしい。 その話を会う度に聞いたて「ほー」と驚いたり「え?そんな・・・」ってちょっと切なくなったり・・・という感じだ。

 

 昨日は、会ったとたんに「ヨメ!」と封筒を渡された。 なんでも私に手紙を書いてくれたんだそうだ。 わーいわーい、封筒に入った手紙なんか最近もらったことないよー! と受け取ったのは良いけど・・・「あっ・・・」とちょっと絶句しちまった。

 なぜなら・・・その封筒ったら・・・「香典袋」だったんです。 ご丁寧に「水引」まで付いてます・・・。

「ネ?カワイイデショ?」と彼女・・・。 「お花までカイテアルンダヨ」(それは、蓮の花・・・)

ジッと手を見る・・・じゃないけど。 ジッと香典袋を持った手を見つめてしまった。

 私のリアクションが変だって気がついた彼女が慌て出した。 「ナニナニ? またワタシなにかやっちまったのか?」と・・・。 思わず・・・爆笑。

 あのさー、これ・・・お葬式に持っていくお金入れる袋だよ・・・。

ギャーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!

 50M四方内にいた人達、全員こっち振り向きました。 でも、ワタシもめちゃくちゃ可笑しくなっちゃって。 2人で、笑いが爆発。 しばらく笑った後、涙拭きながら。 「やばいよねー」「うん、やばいよー」「でも、アナタでよかったよー」「ほんとほんとセーフセーフ」(←何がセーフなんだか?)という会話をしていた。 おもしろすぎ・・・。

 

 彼女とは、よく宗教の話をする(彼女は敬謙なクリスチャンなんで、それについて色々と話を聞いたり。質問したりしている。) まぁ、大概は、興味深く聞いているのが主なんだけど。 

 出会ったばかりの頃。 彼女が「プライド」について、彼女の宗教からの見方を教えてくれたことがある。 彼女の牧師さんは、「プライドはエゴ」だと教えるのだそうだ。 つまり・・・プライドは人間にとっては必要の無いこと・・・。

 それまで、興味深く聞いていた私の心にトゲが刺さったような気がした。

 ワタシ個人の考え方だと、最終的に人間を支えるのは「プライド」だと思っていたからだ(っつーか、未だに思ってるんですが)。 大きすぎず、小さすぎない、そのヒトのサイズにあったプライド・・・。 (まぁ、私のばあい、たまに大きくなりすぎて「タカビシャ!」って言われるんですけどねー、ははー←笑ってちゃだめだって>自分)

 

 そのことをもっと深く質問したくて、色々聞いたけど。 彼女は「自分の英語力ではコレ以上説明は無理みたい、私の牧師に直接会って聞いてごらんよ?」という。 わざわざ教会に行ってまで聞くのも面倒なんで・・・行ってはいないのだけど。

 

 で、彼女に会うたびに「自分のプライド」「人間のプライド」について考えてしまう。

 

 たとえば・・・お金や見栄、欲、本能すらも脱ぎ去った人が、なお人でいられるのに必要なものって・・・「プライド」じゃないんだろうか? 自我・・・とでも言うのかな? あれ、意味違ってます?(笑)

 

 生きていると、色々と自分のプライドを売って生計を立てる必要がある場面に出くわすことがあるけれど。 それをどこまで許すか? で人間性が出てくる・・・と私は思っているのだけど。

 もし、それを「エゴ」だとしたら・・・。 じゃぁ・・・私っていう人間は・・・何? っていう根本的な「?」にぶち当たってしまう。

 そして、考えれば考えるほど・・・なぞが深まるばかり・・・。

 彼女は、私の心のなかに「種」を植えていった。 それは根を張って育っているみたいなんだけど・・・私にも、どういう花を咲かせるのか? まったく想像がつかない。

 彼女に会うたびに、その「種」の存在を思い出して、考え込んでしまう。

 

 考える種をもらうのは、結構嫌いじゃない。

 

(彼女の教会は、数あるクリスチャンの教会の中の一つの流派だそうです。 流派って言い方変かもしれないけど・・・)

 
             
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あ、無理にとは言いませんよ。

 
 

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